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2021/08/24

interview with TANAKA


Anthropoceneの時代





Karl・Marxは、かつて

資本主義の生み出す耐え難い現実が引き起こす苦痛を和らげる「宗教」を大衆のアヘンだと批判しました

「宗教」は形を変え、現代を生きる私たちにとって

SDGsが、時に資本と社会と自然との絡み合いに向き合うことを避ける

「大衆のためのアヘン」のような役割を担っているようにも感じられます


直視する現実から逃避するための目くらましの「宗教」やSDGsではなく

変化し続ける世界とともにクリエーションを生み出すブランドのみずみずしいメッセージ


次の100年を紡ぐ服

季節を重ねる毎に愛着が湧き、味わいを増していく服


どんな時代でも決して失われない、創造へのエネルギー

ボーダーのない TANAKAの世界へ

ぜひ遊びにいらしてください。


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interview with TANAKA

1

影響を受けたと思うアーティストやデザイナーについて教えてください。



田中清/ 洋画家 父
田中栄治郎/ 造園士 祖父     です。

自分の世界を追求すること、その優しさと強さ、
感性と共に生きることはどういうことかを彼らの人生をもって今も教わっている気がします。



2.
衣服を通じて、どんなことを表現したいと思っていますか?
今年、一年半滞在されていたヨーロッパから、ブランドの拠点であるNYCへ戻られるそうですが、
どんな構想があるのか教えてください。



例えば女性であれば、内側にある男性的な部分だったり、
本来の強さや逞しさを引き出したり、応援するような服でありたい。
男性であれば、時には中性的な繊細さ、優しさ、
その裏側にある強さを引き出せるのではないか。

性別、国境、年齢、ボーダーレスで着られる衣服を目指して作っていたら、
自然とそういった表現にたどり着いていることに気がつきました。

それと、同じくらい考えているのは着る人の心を掴む、
ワクワクしてもらうような味付けやアプローチもいつも考えていることです。

デザイン自体ももちろんですが、最近ではジャズバンドや、
ダンスチームの衣装なども手掛けていて、TANAKAという衣服を通じて、
いろんな楽しみや豊かさのアプローチができると考えています。

TANAKA本人が一番楽しんでいるというのも、伝わればいいなと思っています。

今回のTANAKA POP UP by Kasper もそんなふうに、
皆さんに楽しんでいただけたらと思っています。

私自体はこのコロナ禍の1年半、あるプロジェクトの為、
ヨーロッパに滞在していました。
移動もできるようになり、ようやく、原点であるNYに戻る予定です。

まだまだパンデミックの影響はあると思いますが、いつかのV字復興のように、
NYというボーダレスな都市にインスピレーションを受けて
スタートしたTANAKAも、都市と共に更に成長していけたらと思っています。



3

パンデミックは、創作活動 / ブランドにどのような影響を与えたと考えていらっしゃいますか?



これ以上にないほどのインスピレーションを受けた数シーズンでした。

Take a deep breath dance slowly SS21 
一息ついてゆっくり踊ろう、まさにそんな気持ちでした。
世の中がガラッと変わり、世界中が混沌としていて、大変な方もたくさんいたと思います。
麻素材を使ったり、ヨーロッパ内で唯一訪れることができた南仏の街を
インスピレーションにプリントしたり
リラックスした、開放的なコレクションを発表しました。

Dreaming  FW21
中々明けない、このコロナ禍で夢をみていました。
海の向こうのあの人に会いたい、早く旅行に行きたい。。と
同時に小さい頃の皆の夢を思い出しました。
ミュージシャン、スポーツ選手、宇宙飛行士。。
コロナ禍に支えてくれた音楽もこのコレクションのインスピレーションになって、
70年代っぽい柄や夢見心地のパジャマルックなど作りました。

これから発表するLight and Shadow SS22は、まさにV字復興を表現しています。
これまでの大変さを覆すような
回復の期待を添えて、そのコントラストを光と影で表現していきます。

思いもかけず、私はヨーロッパから出られなくなり、
チームTANAKAの強力な東京やNYでのサポートや、
バイヤーが出張できない中でも精力的セールスを継続したヨーロッパのショールームチーム。
継続してクリエーションのクオリティを担保してくれる工場さん達。
そんな中でも口コミでブランドを広めてくれたり、いつもサポートしてくれる友人達。
そんな皆への感謝が大きくなり、しばらく会えなかったけど、
より団結力が強まった数シーズンでした。

ちゃんと前を向ければ、人間は強い、
でも一人では何もできなくて皆がいてくれてこそ。。そんなことを考えていました。


SNSには、様々な国籍やバックグラウンドの人たちがtanakaの服を纏うリアルで

スタイリッシュな空気が溢れていて、心惹かれました。田中さんが人を魅力的だと感じるのは、どんな瞬間でしょうか?


その人独自の個性を、見つけた時でしょうか。

醸し出す雰囲気、話しの内容、選ぶ言葉、立ち姿、着ている服、
ヘアスタイル、メイク、気遣い、もしくは生業にしていること。。
どこにででも良いと思うのですが、どこかにその方なりの個性があると私には魅力的に見えます。

TANAKAの服もそんな魅力的に見える人の一つの要素になれたらと思っています。



葉山での展示会へいらっしゃる方へぜひ田中さんからのメッセージをお願い致します。 


今回素敵なご縁で、葉山にお邪魔することになりました。
TANAKAはいろんな方に似合うように、そしてずっと着られる服を作っています。

それぞれの葉山の皆さんにも気に入って、着ていただけるものがありますように。
葉山にリラックスしにいらっしゃる皆さんの、楽しみの一つになりますように。

私もお会いできることをとても楽しみにしています。












interview with TANAKA



1

Who inspired you?


Kiyoshi Tanaka, an oil painter, my father.

Eijiro Tanaka, a landscape designer, my grandfather.


I feel like I am still learning how to pursue my world from them, its warmth and strength, 

and how living with sensibility would be.




2

What do you want to express through clothing? Soon you are going back to New York where the brand is based after you spent a year and a half in Europe. Tell us about your future plans.




For women, I wish my clothing to draw out their masculine side––natural strength and resilience–– and support those qualities.

For men, I think it is possible at times to draw out their androgynous sensitivity and kindness, and strength on this reverse side.

I got to this mode of expression as I was trying to make clothing for everyone regardless of age, gender or national origin.


At the same time, I always think about approaches and details that are captivating and exciting.


I recently designed the costumes for a jazz band and a dance team. I believe my approach and design offers a variety of enjoyment and richness through TANAKA clothing.


Also it would be nice if people could tell that Im enjoying it the most.


I hope everyone will enjoy this upcoming TANAKA POP UP too.


I stayed in Europe working on a project in the past year and a half during the pandemic. The movement restrictions have since eased and I will finally go back to New York, which is my starting point.


The pandemic still impacts my industry, but hopefully I will make a recovery and grow with the city within which I started TANAKA, and which remains an influence.




3

How did the pandemic affect your activity/brand?




I got more inspiration than ever before for the last few seasons.


Take a deep breath dance slowly SS21

Take a breath and dance slowly. That was exactly what I was feeling.

The world changed drastically and there was chaos. A lot of people had difficult times.

I presented a collection with a relaxed and expansive feeling, using linen fabric and textile print inspired by cities in southern France, the only region I could visit in Europe.


Dreaming FW21

I was dreaming during the pandemic. It felt like it was going on forever.

I wanted to see the people across the water, I wanted to travel… and simultaneously I remembered the dreams we had in our childhood.

Musicians, athletes, astronauts… I was inspired by these dreams and the music that supported me during the pandemic, presenting dreamy pyjama looks using 70s style patterns.


Light and Shadow SS22, which Im going to present, represents recovery.

I have expressed the contrast of past hardship and coming bright future using light and shadow––an expectation of recovery.


While I was stranded in Europe by the pandemic, I had strong support from Team TANAKA in Tokyo and New York, the Europe showroom team who continued vigorous sales, the factories who always ensured the quality of our creation, and friends who spread the brand by word of mouth. My gratitude for them grew so big and we were more united in these past few seasons, even though we didnt see each other for a while.


I was thinking, humans are strong if they can face forward, but they cant do anything without other people.





4

On social media, people of different nationalities and backgrounds wear TANAKA and that feels so real and fascinating. In what kind of moments do you find people attractive?


Maybe when I find their own unique personality.


Their atmosphere, their stories, their words, their standing postures, their clothes, their hair, their makeup, their consideration for others or what they do for a living… anything.

When I find peoples own personality somewhere, I find them attractive.


I hope TANAKA clothing will be one of the elements that brings out someone's charm.




5

What is your message to people who are coming to the pop up store?




I got this wonderful opportunity to come to Hayama.

TANAKA has been making clothing that suits everyone and remains wearable for a long time.


I hope people in Hayama will find something that they would like to wear.

And I hope I offer enjoyment for people who are coming to Hayama to relax.


I look forward to meeting you there.





PROFILE 
SAYORI TANAKA 
「TANAKA」デザイナー

「これまでの100年とこれからの100年を紡ぐ衣服。時代、性別を超えて永く愛される衣服。」コンセプトにしたユニセックスのブランド「TANAKA」を2017年からニューヨークにてスタート。

東京モード学園アパレルファッションデザイン学科卒業。ヨウジヤマモトにて「ヨウジヤマモト ファム」「ヨウジヤマモト プールオム」「ワイズ フォー メン」で企画、ニットカットソーデザイナーとして経験を積んだ後、ファーストリテイリングに入社、「ユニクロ」のウィメンズデザインのチームリーダーとして東京、上海、ニューヨークのオフィスに勤務。









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