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2021/10/14

Interview with Yusuke Tsuchiya




土屋祐介による「飛べない人魚の肖像」という作品の写真を見た時

とても不思議な気持ちになったのを覚えている

その像を通して

わたしは

見えない何かを知覚しようとしていた




土屋の作品は、多くは人体をモチーフとして

時間と空間を自ら作り出し組成する力を持っている




「arium」という装置を通して

見えないはずの何ものか=像が空間に立ち現れる

その時間にも空間にも属さない「何か」を永遠に問い続けていたくなる


その時

「わたし」という存在も問いの中で

まるで漣を立てるように揺らぎはじめ

知覚することの不確かさの前に

ただ立ち尽くす













1.
どんなものと出会った時、心を動かされたと感じますか?
過去の出来事の中で印象に残ったことがあれば教えてください。

あらためて振り返ってみると、些細な事が多いように思います。
日常生活の中の何気ない瞬間に目を奪われたり、
気にもとめていなかったことがとても尊く見える時などは心を動かされますし、
そのままの状態をどうにか記憶に留めて置きたいと思っています。


2.
何故、表現の手段に彫刻を選ばれたのだと思いますか?  
非常に抽象的な質問ですが、彫刻家の社会における役割についてどう思われますか?

元々は立体物を作る仕事がしたいという理由で美術大学を志し、その延長で彫刻学科を専攻することにしました。
彫刻を表現の媒体に選んだ大きな理由無いのですが、手で直接形を作ることのできる粘土は、
自分の肌に合うものがあり、学生時代からテラコッタでの造形表現を試みています。
彫刻家の社会における役割は、現代において決して大きくはないと思っていますが、
作品が作り出す空間に浸ることや目の前の存在と向き合う時間を持つことは、
私自身にとっても、忘れてはいけない大切な感覚を呼び戻すための装置のように感じています。



3.
遠くを見つめるような表情をしたテラコッタの肖像作品には、
性別や年齢を特定する手がかりはあまりないように思います。
肖像は土屋さんご自身の投影なのでしょうか?

性別や年齢などは断定できないような造形にしたいと思い、
意図的にそのような形を作っています。これは特定の誰かの物語から離れ、
人間という生き物を包括的に現す存在にしたいとの思いからです。
特定のモデルなどはいないことが多いので、肖像を構成する要素に少なからず私自身が投影されていると思います。
しかし、それは個人的な内容が投影されているというよりは、
私と人間全体の共通項を探りながら形にすることで、そういった成分のようなものが作品の中に混ざっているのかなと思っています。



4.
人体の一部をモチーフにした小作品は、「彫刻に触れる」という行為を通して鑑賞者と作品を近しくしてくれます。
これらの作品のテーマについてお聞かせください。

最初は習作のつもりで小さな手の作品を作り始めたのですが、
手の表現の豊かさや、人間を象徴するような特徴的な存在感に、人間を表現するのに充分なモチーフであると感じました。
また、身体の一部だけを作品化することで生まれる無名性に魅力を感じ、
そこから派生して足や横顔などのシリーズが生まれていきました。



5.
Kasperの展示での構想を教えてください。

展覧会のタイトルになっている「arium」という言葉は、
「〜に関する場所」という意味なのですが、これは単体では使用されない言葉です。
(arium自体は接尾辞で、planetariumがplanet+ariumという組み合わせであるように、別の言葉と結びつくことで作用する。)
切り取られた作品達は、それぞれが単体で意味するものはとてもささやかなものかもしれませんが、
作品を見た人の中でそれらが星座のように様々な形で結びつき、
その人だけの場を感じることができるような展示にできればと思っています。






 Interview with Yusuke Tsuchiya


1

Tell us about the things or events you are/were emotionally moved by.


Looking back, they seem to be small things. 

When moments of everyday life capture my eye, 

or the things I hadnt paid attention to before suddenly feel so precious,

I feel moved and want to keep them as they are in my mind.




2

Why did you choose sculpture as a means of creative expression? 

This is an abstract question, but what do you think about the role of a sculptor in society?


I originally entered an arts university to study three-dimensional objects, 

and ended up majoring in sculpture. There is no special reason I chose sculpture,

but clay works well for me as I can make forms by hand with it. 

Ive been working with terracotta since I was a university student.


I dont think that the role of a sculptor in society is big,

but I think immersing yourself in spaces that sculptures create, 

and having time to face beings in front of you, could help conjure important feelings.





3.

Your portraits in terracotta dont give clues to identify sex or age. 

Are they self projections?


I intend to create sculptures in which you cant identify sex or age. 

That is because I want them to represent human beings comprehensively, 

away from someones personal stories.


Most of my works are not modeled after specific persons, 

so they might, to some extent, project myself in certain components. 

But I think they also project common traits between myself and entire human beings rather than something personal in me.



4.

Your small pieces using a part of a human body as a motif, 

bring viewers closer to the sculptures through the act of touching them

Tell us about this theme.


I originally started making small pieces of hands as a study for a sculpture,

but their rich expressions and symbolic presence made me think that they are a powerful motif to express human beings.

I also like their anonymousness resulting from using a small part of the body. 

A series of feet and profiles have been created as well.



5.

Tell us about the concept for the upcoming show in Kasper.


The title arium is a suffix meaning a place for

You dont usually use it on its own. My works are, similarly,

parts that are cut off from a whole. 

What they individually mean might be modest, 

but I hope they link together like constellations in viewers minds, 

and make them feel their own unique space in the show.







 

2021/10/11

土屋裕介個展『arium』





 


土屋裕介個展

『arium』



10.16(sat)-31(sun)

11:00-17:00

期間中:月火休













生まれた形は 途中の続き
記憶の外側 名の無い標
いつかのあなたを いつかのわたしへ
いつかのわたしを いつかのあなたへ
切り分けられた あちらとこちら
並んだ此処で あわいを拾う
---


彫刻家 土屋裕介による
葉山で初となる個展を開催致します
風薫る秋の葉山へ
ぜひお出かけくださいませ  









◯special event◯

10/23 (sat)13:00-17:00
音楽家 宮内優里さんによる
展示空間のためのBGM演奏
(FREE ENTRANCE)
@miyauchiyuri
本展示会へのDMをご希望の方は 
mail:bookshopkasper@gmail.com まで
お知らせください








CV


Yusuke Tsuchiya



1985  Born in Chiba,Japan

2009  BFA,Sculpture,Tokyo University of the Arts

2011  MFA,Sculpture,Tokyo University of the Arts


Solo Exhibition

2019  "Mirror" (Morinpia-Kozu,Gallery Umi/Chiba  Gallery KIDO Press/Tokyo)

2016  "Yusuke Tsuchiya solo show" (Gallery KIDO Press, Tokyo)

         "nowhere" (Gallery KIDO Press, Tokyo)

2015  "Yusuke Tsuchiya solo show" (Kozu no Mori Community Center, Chiba)

2014  "know" (Gallery KIDO Press, Tokyo)

2012  "gilding" (Gallery KIDO Press, Tokyo)

2010  "dreamer" (Gallery KSEIHO, Tokyo)

2009  "your world" (Gallery UMI, Chiba)


Group Exhibition/Art Fair

2019  "Congrats-Spring color-"(geidai art plaza,Tokyo)

2017  "SHU-SHU-SHU-SHOW" (Spiral garden, Tokyo)

2016  "3331 Art Fair" (3331 Arts Chiyoda, Tokyo)

2015  "3331 Art Fair" (3331 Arts Chiyoda, Tokyo)

2013  "The Art Fairs Plus Ultra" (Spiral garden, Tokyo)

         "Yukino Oishi & Yusuke Tsuchiya Sculpture Exhibition" (Gallery KIDO Press, Tokyo)

2012  "Cozy Winter" (Annex Gallery,Kawamura Memorial DIC Museum of Art, Chiba)

2011  "Two Sculptors : Churyo Sato&Yusuke Tsuchiya" (Gallery KIDO Press, Tokyo)

         "Plus The Art Fair 2011" (Tokyo Art Club, Tokyo)

         "TAMAVIVANT: Searching now" (TAMA Art University/Parthenon TAMA, Tokyo)

         "Neo-Buddhism" (Gallery KIDO Press, Tokyo)

2010  "The 3rd Le Chat Qui Parle" (Sakura City Museum of Art, Chiba)

2009  "ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2009" (Gyoko-dori Underground Gallery, Tokyo)

         "The real me in art and art in me" (Karasawa Clinic, Tokyo)


Other works

2016  "101Kyositsu" (Author:Kei Nitadori / My work is used for Binding)

2012  "Lesson of the evil" (Directer:Takashi Miike / Provision of my works)





土屋 裕介


1985   千葉県生まれ

2009   東京藝術大学美術学部彫刻科卒業

2011   東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了


個展

2019  Mirror」(公津の杜コミュニティセンター、ギャラリー海, 千葉・Gallery KIDO Press, 東京)

2016  「土屋裕介展」(Gallery KIDO Press, 東京)

         nowhere」(Gallery KIDO Press, 東京)

2015  「土屋裕介展」(公津の杜コミュニティセンター, 千葉)

2014  know」(Gallery KIDO Press, 東京)

2012  gilding」(Gallery KIDO Press, 東京)

2010  dreamer」(ギャラリーせいほう, 東京)

2009  your world」(ギャラリー海, 千葉)


グループ展/アートフェア

2019  「おめでとうの春色展」(藝大アートプラザ,東京)

2017  「蒐集衆商」(スパイラルガーデン, 東京)

2016  3331 アートフェア」(3331アーツ千代田, 東京)

2015  3331 アートフェア」(3331アーツ千代田, 東京)

2013  「ジ・アートフェアズ・プリュス・ウルトラ」(スパイラルガーデン, 東京)

         「大石雪野×土屋裕介 二人の彫刻家」(Gallery KIDO Press, 東京)

2012  Cozy Winter」(DIC川村記念美術館付属ギャラリー, 千葉)

2011  「二人の彫刻家 佐藤忠良(銅版画)×土屋裕介(彫刻)」(Gallery KIDO Press, 東京)

         「プリュス・ジ・アートフェア 2011」(東美アートフォーラム, 東京)

         TAMAVIVANT:ただいま検索中」(多摩美術大学/パルテノン多摩, 東京)

         「ネオ・ブッディズム」(Gallery KIDO Press, 東京)

2010  「第三回ルシャキパル展」(佐倉市立美術館, 千葉)

2009  「アートアワードトーキョー丸の内2009」(東京駅行幸地下ギャラリー, 東京)

         「アートの中のわたし、わたしの中のアート」(からさわクリニック, 東京)


その他

2016    書籍「一〇一教室」(著者:似鳥鶏 / 装丁)

2012    映画「悪の教典」(監督:三池崇史 / 作品提供)






2021/09/28

interview with Birbira






今回、中野加奈子がインタビューの中で語ったことの中で印象的だったのは

Birbiraのスタジオとしての未来像。


多くのファンのいる中野の目指す理想のスタジオ。

それは、アートと社会の理想的な融和の形のようで

実現することを祈ってやみません。


わたしたちが手にする立体作品が、中野自身の受容と無垢の感情の形の

あらわれであるかもしれないことに、

今回の展示会で静かな感動を覚えています。


ご高覧ください。



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1.影響を受けたと思うアーティストについて教えてください。


高校生の頃、新宮晋、Andy Goldsworthyの作品をみて、

自然物と融合している彫刻に興味を持ちました。

現在はConstantin Brâncuşi、イサム・ノグチ、Alma Allenの様な

塊としての力強さの中に微細な動きを感じる作品が好きですが、

岡崎乾ニ郎、菅木志雄、Richard Tuttleの様な、

目には見えないとても曖昧とも思える感覚(感情)を、次元の物体として、

ある意味もの凄く現実的に成立させている作品に興味があります。




2.アーティストとして生きる上で大切にしていると思うことがありましたら

教えてください。


アーティストとしてなのかはわかりませんが、自分の感覚を大切にすること




3.どんな風に一日を過ごされていますか?

アトリエでの時間の過ごし方について教えて下さい。


一日中音楽が流れています。

目の前の景色と頭の中に浮かぶ景色を眺めながら、

スケッチしたり、土と対峙したりしています。





4.今回の展示会で製作して頂いた、彫刻作品群のテーマについて教えてください。


展覧会をする上で、初めから具体的に作品のイメージが湧く時と、

開催するギャラリーの場、運営をされているギャラリストの方との対話から

イメージする時があります。

今回は初めて開催させて頂くと言うこともあったかもしれませんが、

後者のパターンで拡がりました。

アートと生活との距離が近く感じたからでしょうか。

今回に限らず、アートが日常を豊かにするものであるというのが

私のテーマでもあるので、今回はそう言ったことが相まって

家の中に好きな景色がうまれる様なアートピースを創りたいと思いました。



 

5.スタジオを今後拡大するかもしれないという構想を伺いました。

スタジオの未来像について具体的にお伺いしてみたいです。


様々な特質を持った人達が互いに尊重し合い、フォローやケアをし合いながら、

仕事をする喜びを感じられるチームが作れないかなと思っています。

大半の時間を費やす仕事(勉強)と言うものが楽しいものであって良いと思うし、あって欲しい。

理想論かもしれませんが。

自分自身の会社員時代が自分の未熟さから、

決して楽しいとは言い難いものだったこともあり、

あー今日も楽しかった!と思える仕事場に憧れがあります。

人は他者のほんの些細な仕草や言葉で救われることがあると私は思います。

そんなことを大切に思える人達と共に働けるスタジオが出来たら

幸せだなあと夢見ています。









1.Who inspired you?


When I was in high school, the works of Susumu Shingu and Andy Goldsworthy 

got me interested in sculptures blending in with nature.


Now I like Constantin Brâncuşi, Isamu Noguchi and Alma Allen, 

whose works feel like subtle movements in strength.

I am also interested in works that manifest invisibly, 

ambiguous feelings (emotions) as real 3D objects, such as those of Kenjiro Okazaki, 

Kishio Suga and Richard Tuttle.





2.What is the most important thing for you to live as an artist?



To respect what I feel.





3.How do you spend a day in your studio?


I play music all day.

I make sketches and work with clay, 

enjoying the view in front of me and in my mind.





4.What is the theme of the works that you made for this show?


When I have a gallery show, there are two situations: getting a clear picture 

from the beginning and getting an idea from talking with gallerists.

This show was the latter.

It might be because this is my first show in this gallery.

Or it might be because art and everyday life feel so close together there.

I also believe that art enriches our lives.

Along with all these things, I wanted to make, for this show, 

art pieces that create people’s favorite views in their house.







5. I heard you might expand your studio. Tell us about your future plans.


I want to create a team in which people with various backgrounds respect 

and help each other and feel joy in working.

We spend most of the time working (studying) so it should be fun.

It might sound idealistic though.

When I was an office worker, working was not fun at all (probably because of my immaturity).

So I have a dream to have a workplace where everyone would feel 

that they had had fun at the end of the day.

I believe that sometimes simple words make you feel relieved.

It would be so cheerful if I could have a studio and work with people who value the same thing.




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