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2022/04/05

interview with Naoko Kurotsuka



kasperで三度を迎える黒塚直子個展。

メッセージ性の強い作品を藍染料を素材に平面作品を制作されていた時期から、

また異なる温度を感じる展示会となりました。

環境問題や原発に関する政治問題、女性の人権問題

黒塚直子は一貫して弱者に対して寛容な理想的な社会へのメッセージを

立体作品に込めてわたちたちへ訴えかけています。


今展示会では、びっしりと木の葉や花に覆われた人の姿、

蜂を全身に衣服のように纏う養蜂家、

動物と人が融合した立体作品、

優しい瞳をした兎や鹿に、

黒塚の小さな生き物たちへの慈愛の眼差しと

人間と動物が共に共存する理想の社会への想いを

感じることが出来ます



生きる物全てが持つ根源的な生命力の力への畏れ

森の深淵へと続く、見るものの暗部への旅。

黒塚直子個展へ、ぜひお出かけください。





 


①自分を動物に例えると、何の動物だと思いますか?


猫やライオンに似ているとずっと言われて来ました。

元々、気がつけば動物柄、モチーフを集めてしまう動物柄好き。
特に象が好きなのですが、幼稚園の遠足で見た象の排便の印象が
強すぎたせいでしょうか。
翌日にその様子をクレヨンで描いたのを覚えています。

象と私の写真はもう少し大きくなってから、多分上野公園。










②影響を受けたと思うアーティストについて教えてください。

中学生の頃にフォロンの画集を買ってもらい、
あの静かで独特な世界感に浸る時間が好きでした。
20代後半にタイガー立石さん、イチゲフミコさんご夫婦に出会い、
千葉のお家に何度も遊びに伺いました。

残念なことにタイガーさんはお亡くなりになったのですが、
タイガーさんが残したガス窯で初めて陶芸を体験しました。
その後、自分でも電気釜を買って立体を陶芸で作るようになったのは
タイガーさんの影響です。

藍の染料を使って絵を描き始めたのは葉山に住んでいる頃。
子育て仲間がみんななるべく自然食、
自然と共存する生活と子育てを目指していたので、
その影響があると思います。
子どもたちにも害がないような画材を探し使っていました。

他の作家ではKiki SmithLouise Bourgeois などが好きです。



③ご家族がみな、アーティストの黒塚家。
自宅での過ごし方と黒塚さんの制作スタイルについて教えてください。


みんなが好き勝手な時間に起きて寝て、
とまるでルームシェアみたいな家庭ですが、
コロナ禍になってから、晩御飯だけは基本一緒に食べるようになりました。

正樹さん(※1) も歩いて10分のアトリエから晩御飯を食べに戻ってきます。
去年は晩御飯担当をルーチン化して私も二人のご飯を
楽しみにしていたのですが、二人(※2)の仕事が締め切りばかりで、
今は私がご飯担当に戻ってしまいました。

洗濯してゆっくりすると午前中が終わってしまい、
午後にやっとやる気になって自分の時間。
晩御飯の準備まで作品制作。

半分家のこと、半分作品制作。
もっと広いアトリエを家と別に持つのが良いのでしょうが、
なかなか生活と制作を切り離せません。
煮物をしながら作品作りをしている、、
いつまでも趣味の範囲を超えないのはそのせいですね。

(※1) メディアアーティスト藤幡 正樹氏(※2)お二人の長女Komitsuさんのこと



④ご自身のどのような感情が制作へのtriggerになるとお考えでしょうか?

世界の変化、自分を取り囲む社会があまりに理想からかけ離れていて、
今は作品作りの時間が現実逃避というか、
精神を保っていられる時間のようになってしまってます。

この間、今回の展示に十分な作品数がすでに出来てしまったので、
数週間作品作りをしないでいたら、
気分が酷く落ち込んでいることに気がつきました。
おかしいな、、と言ったら、娘に「作品作りな!」と言われました。
大げさかもしれないけれど作品作りで救われているんですね。
そういう訳でやたらと数が多いのですが、、。
この中から良いのを選ぼうと思います。




⑤今回の kasperでの展示の構成を教えてください。

コロナ禍中にずっと引きこもって作っていた
陶器の新作オブジェ約100点の中からの抜粋と、
過去の平面、半立体などを混ぜて展示します。

いろいろ起きている世の中ですが、来廊した方が、
深い森のように静かで平和であると感じて下さるような
展示にしたいと思います。






1. If you were an animal, what would you be?


I have been told that I am like a lion or a cat.


Ive always liked animal patterns and animal motifs, 

and I cant help collecting them.

I especially like elephants. 

It might be because an elephant doing a poo 

once made such a strong impact on me. 

I remember, the next day, I drew how it looked with crayons.


Me and an elephant. I am a little grown up since then.

 Probably at Ueno Zoo.



2. Who inspired you?


I got an art book by Folon when I was in junior high.

I loved basking in his quiet and characteristic world.

In my twenties, I met Tiger Tateishi and his wife Fumiko Ichige,

and I visited their house in Chiba  many times.


Unfortunately, Tiger has passed away.

I experienced ceramic art for the first time using a gas kiln he left me.

Later, I bought an electric kiln for myself and 

started making objects from pottery, influenced by him.


I started drawing with indigo dye when I was living in Hayama.

All my fellow parent friends were trying to live together with nature, 

so I think I was inspired by that.

hgyI was also looking for materials that are harmless to children.


I also like Kiki Smith and Louise Bourgeois.



3. Your family members are all artists. 

Tell us how you spend time at home and about your production.


Everyone wakes up and goes to bed on their own time.

It is almost like a sharehouse, but since the pandemic started, 

we now have dinner together.


My husband Masaki* comes home for dinner 

from his studio that is a 10-minute walk away.

We took turns making dinner last year.

I was always hoping for dinner made by Masaki and my daughter,

but I ended up making dinner all the time 

because they always worked late to deadlines.


I do laundry and relax in the morning.

The afternoon is my time.

I work until I start preparing for dinner.


Its half household chores and half creation.

Maybe I should have a studio, 

but it is hard for me to separate work from my daily life.

I work on ceramics by the side of a simmering pot, 

that is why I never see my work as anything more than a hobby.


*Masaki Fujihata, a media artist.

Komitsu.



4. What kind of  feeling triggers creation for you?


How the world and society around me change is far from ideal.

In this sense, creation is a kind of escape from reality or time.

 I am able to keep myself calm in this context.


The other day, a few weeks after I stopped working 

because a sufficient number of works for this show were completed,

I found myself feeling down.

I told my daughter that there was something wrong with me, 

and she said to me, Work!


I might be exaggerating, but creation really helps.

That is why I have so many works to present… 

but I will select good ones out of them.



5. Tell us about the concept of the show at Kasper.


I will present a selection out of 100 new ceramic works I made during the pandemic, 

as well as some past works.


So many things are happening in the world now.

I hope people who come to this show can  feel silence and peace, like a deep forest.






2022/04/02

Naoko Kurotsuka ExhibitionAbyss"

 2022.04.02(sat)-17(sun)

Naoko Kurotsuka Exhibition

"Abyss"






新たな表現を模索し続ける

artist 黒塚直子による立体作品をご紹介致します

 

黒塚直子が創り出す

蒼く暗い森の暗部に潜む

物言わぬ動物たち

歩行する不思議な植物たち



深淵から聞こえる

彼らの声がたくさんの方へ

届きますように





黒塚直子 Naoko Kurotsuka


画家

東京生まれ

1983年、東京藝術大学美術学部デザイン科卒業

1985年、同大学院修了

80年代はビデオアート作品を制作

「ひるねの間」はNY,MOMA Permanent collection

九〇年代から藍染料を使った絵と

テラコッタのオブジェ作品を制作

Kasperでの展示会はこれが三度目となる

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