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2015/09/25

ホフマニアーナ

待望の本の入荷です。

没後30年近くが経とうとしている今も、わたしたちを魅了し続けるアンドレイ•タルコフスキーの映像。

監督の死により幻の映画となった、未完の作品「ホフマニアーナ」のシナリオがECRITより刊行されました。

シナリオでもあり幻想小説でもあるこの作品は、ドイツロマン派幻想文学の奇才•ホフマンをテーマとして構想されました。


幻視者としてのホフマンとタルコフスキー。


「ホフマニアーナ」では両者の世界が混じり合い、燃えさかる歌劇場、古城の塔の一室、鏡や揺らめく蝋燭の炎の中に現れては消えるイメージが、わたしたちを現実世界の境界へと誘います。

山下陽子氏による美しく精緻な銅版画が、ホフマンが追い求めた愛の幻影を垣間見せてくれるようです。











2015/09/11

自然のとびら

アノニマスタジオから『自然のとびら』入荷しました。
しっかりとした背のある大判の図鑑のような装丁の本、自分の名前を書き込みページがあるのがなんとも愛らしいです。

リビングに置いて、雨の日や休日の午後にこどもちたとゆっくりと眺めたくなります。



(本文より抜粋)

はじめに
自然は、わたちたちのそばにいます。
ただそこに、背すじをただし、呼吸をし、生きています。
向こうの木に鳥がやってきました。
木々の根元にひっそりとたたずむマッシュルーム。
池にはオタマジャクシの家族。
街中でひっそりとかくれているクモの巣。
わたしのまわりにも、あなたのまわりにも、
ほんの少しだけ立ち止まってみると感じられる自然のいぶき。
季節がめぐるたびに、出会える虫、植物、動物たち。
春、気温が上がると昼間の時間が少し長くなります。
木々が芽ぶき、花が咲き、冬眠中の動物たちは、
そろそろおなかがすいて、動きだすころ。
新しい季節のはじまりです。
やがて気温がぐんと上がります。
さらに昼間の時間が長くなり、太陽の光が強くなるとそれは夏のはじまり。
あちこちで、花が咲いて、実がなり、親鳥たちは、ヒナにごはんをあげるのに大いそがし。
そしてまた、月日がすぎ、気候に変化が訪れます。
風が冷たくなり、昼間の時間はみじかくなって、太陽の光もやさしくなっていきます。
花が咲き終わり、草木は実をつけ、
動物たちは、どこからともなくやってきて、秋の実りを楽しみにます。
食べ物がなくなってしまう、さむい季節にむけて準備しているのです。
そして、凍えるような空気に包まれ、草木は枯れ、しずかな冬がやってきます。
動物も植物も寒さから身を守るようにじーっと動かず、しっとりとした毎日が続きます。そんな日々をつみかさねていくうちに、また春の足音が聞こえてくるのです。
氷がとけ、太陽が輝き、また花が咲きはじめます。
わたしたちの世界は、こうして美しい自然の広がり、
その季節ごとのみずみずしい風景を見せてくれます。
この本は、あなたのすぐ目の前にあるすばらしい世界につながるとびらです。
さあ、ページをめくってみましょう。


著者はイギリスの王立植物園で研究し、自給自足の生活を実践しているケイ•マグワイア。
さいとうみわさんによる親しみやすい日本語訳で、自然を身近に感じるきっかけをみつけられます。









2015/09/08

On the Beach 1/2

デザイナー、ヨーガン•レール。
自然の中に身を置き、ものづくりとは何かということをまっすぐに問いかけている人。

東京を離れた彼の石垣島での最後の仕事。 

それは、浜辺で拾ったゴミで出来たランプシェード。

2冊の本が彼の作品の記録としてHEHEより出版されました。この記録が本として刊行され、彼のメッセージが拡散されてゆくことは素晴らしいことだと思います。

東京都現代美術館では関連イベントも開催されています。

http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/whoseplaceisithis.html



9月もユサンギャラリー内で書籍の販売をさせて頂いています。たくさんの方に手に取って頂けますように。










美しかった日本を覚えています。
だから知って欲しいのです。こんなに汚れてしまったことを。
私はそのゴミを使って、何か自分が美しいと思うものを作り出す努力をします。ただ美しいだけのオブジェではなく、もう一度人の役に立つ実用的なものに変えましょう。
— ヨーガン レール

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